就職活動に行き詰る青年・サイタマ(CV: 古川慎)は、ある日街で暴れていた怪人から顎の割れた少年を救う。その際、「ヒーローになりたい」という幼き頃の夢を思い出し、就活を辞めてヒーローになることを決意。3年間の懸命なトレーニングの末、彼はどんな敵でも一撃で倒せる最強の力を手に入れるが、その代償として頭髪全てを失う。しかし一撃で決着が付くということから戦いに対する緊張感などを失い、ヒーローになった現在でも無気力な日々を送っていた。そんな中、サイタマは自身の住むZ市を襲っていた怪人・モスキート娘(CV: 沢城みゆき)から彼女と交戦し敗北しそうになっていたサイボーグの青年・ジェノス(CV: 石川界人)を助ける。ジェノスはサイタマの強さに魅了され、彼に弟子入りを頼み込む。
- 進化の家編(7撃目 - 11撃目)
- 試作品であるモスキート娘が万全の状態だったにも拘らず、一撃で敗北したという報せを自身のクローンから聞いた「進化の家」という進化した生物を研究している研究所の首領・ジーナス博士は、彼女を倒したサイタマを良いサンプルと判断しカマキュリー、ナメクジュラス、カエル男、グランドドラゴン、アーマードゴリラ、獣王の6人を彼の下に送り込む。しかし彼らはサイタマとジェノスの手によって全滅し、唯一生き残ったアーマードゴリラの話によってそのことを知った2人は「進化の家」を壊滅させるべく彼らの下へ向かう。一方アーマードゴリラの通信によってそのことを知ったジーナス博士は、最後の切り札として「進化の家」最強の戦士・阿修羅カブト(CV: 石塚運昇)を解き放つ。2人が「進化の家」にたどり着くと地下にて阿修羅カブトと対峙し、阿修羅カブトはサイタマの強さを見込んで彼に勝負を挑む。しかしいざ彼がサイタマを攻撃しようとすると、自身の直感からサイタマの異常な強さを感じ取り怖気づく。サイタマの強さの秘密を聞き出そうとした阿修羅カブトだったが、彼が自身の納得のいく回答をしなかったことに激怒し、最強の状態である阿修羅モードに変身しサイタマを抹殺しようとする。しかしその状態でもサイタマには敵わず、例の如くサイタマの一撃によって阿修羅カブトは倒され、それを目の当たりにしたジーナス博士は自身の間違いを悟り今までの研究を放棄した。
- 海人族編(24撃目 - 31撃目)
- F市で暴れていたテロリスト集団・新都団(リメイク版では桃源団)の鎮圧に向かったサイタマは、林の中で出会った忍者の里出身の戦士・音速のソニック(CV: 梶裕貴)の話から自身の知名度の無さに気付く。ジェノスの話からヒーロー協会という団体の存在を知ったサイタマは、団体に所属するべく協会が開催した認定試験をジェノスと共にを受験する。そしてサイタマは最下層のC級388位、ジェノスは最上層のS級17位という結果で認定試験を合格し正式にプロのヒーローとなる。
- Z市の巨大隕石衝突の危機を回避してから数日後、J市に海人族という怪人達が地上を征服するべく侵攻する。サイタマとA級ヒーロー・スティンガーによって海人族達は全滅するが、彼らの長である深海王(CV: 小山力也)の手によってスティンガーは一撃で倒される。そして深海王は全滅した部下達の代わりに地上を征服するべく歩を進めていき、ソニックやS級ヒーロー・ぷりぷりプリズナー(CV: 小野坂昌也)といった自身に挑んできたヒーロー達を次々と一掃していきJ市市民達を絶望の淵に追い込む。しかしそんな彼もその場に到着したサイタマによって、胴体に巨大な風穴を空けられ絶命する。深海王が倒されたことによって民衆達は歓喜に包まれるが、その中にいた1人の青年の発言によって「立ち向かったヒーロー達が単に弱かっただけなのではないか?」という疑惑が持たれてしまう。しかしサイタマが彼らを庇う方便を言ったことでその疑惑は解消し、深海王に立ち向かったヒーロー達はJ市を救った英雄として賞賛されたのであった。
- ダークマター編(32撃目 - 41撃目)
- 深海王を倒した功績が称えられ中間層のB級へと昇格したサイタマは、ある日Z市の巨大隕石落下の危機の際に知り合ったS級3位のヒーロー・バングことシルバーファング(CV: 山路和弘)が経営している武道道場にジェノスと共に招待される。そこでバングは自身の武術である流水岩砕拳を2人に披露しそれを勧めるが、武術に全く関心を持っていないサイタマとジェノスは当然ながらその勧誘を断る。そんな中ヒーロー協会から全S級ヒーローに対して召集がかかり、バングに誘われサイタマもこれに同行し3人は協会本部があるA市へ向かう。
- 彼らが本部に到着すると、居場所の分からない6位のボフォイことメタルナイト(CV: 玄田哲章)と1位のブラストを除き、17位のぷりぷりプリズナー、15位の金属バット(CV: 羽多野渉)、14位のタンクトップマスター(CV: 小西克幸)、13位の閃光のフラッシュ(CV: 鳥海浩輔)、12位の番犬マン(CV: うえだゆうじ)、11位の超合金クロビカリ(CV: 日野聡)、10位の豚神(CV: 浪川大輔)、9位の駆動騎士(CV: 上田燿司)、8位のゾンビマン(CV: 櫻井孝宏)、7位のキング(CV: 安元洋貴)、5位の童帝(CV: 高山みなみ)、4位のアトミック侍(CV: 津田健次郎)、2位の戦慄のタツマキ(CV: 悠木碧)、そして説明役のシッチが出席し召集会議が行われる。そこでS級ヒーロー達は大預言者のシババワが死亡したという報せをシッチから聞かされ、更に彼女が死の間際に書き残した「地球がヤバい!!」という予言文を見せられ一同は動揺する。
- その最中、宇宙の大盗賊団・「ダークマター」の宇宙船がA市に襲来し放った多数の砲弾によって、ヒーロー協会本部を除きA市は壊滅へと追いやられる。それを知ったヒーロー達は大至急野外へと向かい、サイタマは単身で宇宙船へと乗り込む。地上ではA級2位のヒーロー・イアイアンがダークマターの最上位戦闘員の1人であるメルザルガルド(CV: 内山昂輝)の攻撃を受け、絶体絶命の危機に陥っていた。しかし彼は師であるアトミック侍に助けられ、更にシルバーファングと金属バット、ぷりぷりプリズナーも加わりメルザルガルドと交戦する。
- 一方宇宙船に忍び込んだサイタマは自身を排除しようとする戦闘員達を例の如く次々と一撃で到していき、ついにダークマターの頭領であるボロス(CV: 森川智之)と対峙する。ボロスは宇宙中を荒らしまわったことで自身に反抗する者がいなくなったことに退屈していたが、地球に自身と対等に闘える者がいるという予言をある占い師に聞かされ、20年という歳月をかけ地球へと襲来してきた。そして彼は予言の相手がサイタマであると確信し両者は激戦を始める。
- 地上では弱点を突かれS級ヒーロー達に苦戦していたメルザルガルドの依頼によって、A市を破壊した砲弾が再び彼らの上に発射される。しかしタツマキの超能力によって砲弾は動きを止められ、逆に宇宙船に向けて突き返される。これによって宇宙船は大損傷を負い、更にはメルザルガルドもS級ヒーロー達の手によって完全に倒され、一先ずヒーロー達は勝利を得る。
- 一方、上空の宇宙船内ではサイタマとボロスが熱戦を繰り広げていた。ボロスは初めて自身と対等に渡り合える存在に出会えたことを大いに喜び、自身の全力をサイタマにぶつける。そして彼は自身の切り札である崩星咆哮砲をサイタマに向けて発射し、地球諸共彼を抹殺しようとする。しかしサイタマも切り札の一つ・マジ殴りを使って大光線を弾き返し、その余波によってボロスは驚異的な自然治癒能力でも対処しきれない程の致命傷を負う。そして彼は「お前は強すぎた」という言葉をサイタマに言い遺して息を引き取り、サイタマはその場から立ち去っていった。
- 宇宙船はタツマキの度重なる攻撃に加え、サイタマとボロスの激闘によって急所である動力球が破壊され墜落する。これによって船員の大多数が死亡し、僅かに生き残った船員達も遅れて到着したA級1位のヒーロー・イケメン仮面アマイマスク(CV: 宮野真守)の手によって殺害される。ダークマターの襲来によって壊滅したA市は地図上から姿を消し、代わりにメタルナイトによって強化増築されたヒーロー協会本部がその位置に佇んだ。