輪るピングドラム

基本データ

作品名:
輪るピングドラム
よみがな:
まわるピングドラム
放送:
2011年 7月
話数:
全 24 話
みんなの評価:
話題性:
31
累計平均売上:
4,722 枚/
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概要・あらすじ

双子の兄弟である高倉冠葉(CV: 木村昴)高倉晶馬(CV: 木村良平)の妹の陽毬は、病気によって余命わずかとなっていた。兄弟は妹の願いに応え、自分たちにとって想い出の場所である水族館へと出かけるが、そこで陽毬は倒れ、搬送先の病院で息絶えてしまう。覚悟していたこととは言え、ただ悲嘆に暮れるばかりの兄弟だったが、彼らの目の前で突然、水族館で買ったペンギン型の帽子を被った姿で「生存戦略!」の掛け声と共に陽毬は蘇生した。ペンギン帽子を被っている間に限っては、陽毬であって陽毬でなく、別人格「プリンセス・オブ・ザ・クリスタル」に変わるという状態になっていた。そしてプリンセスは、陽毬を助けたければ、ピングドラムを手に入れろと兄弟に命じる。彼らに添い従う3羽のペンギンを与えられた兄弟は、プリンセスからの指令で女子高校生・荻野目苹果(CV: 三宅麻理恵)の調査を開始するが、それは過去にも繋がるTSM荻窪線沿線で起きる様々な事件の始まりとなった。

苹果は、姉・桃果が亡くなった日に生まれてきた少女だった。亡き姉としての存在になることを自らに課している苹果は、姉が遺した日記帳である「運命日記」に従って、姉の想い人であった多蕗桂樹(CV: 石田彰)と結ばれるためのプロジェクトMを遂行すべく、彼をストーキングしていた。高倉兄弟が陽毬に内緒で調査を進めている間、陽毬が偶然出会った苹果と仲良くなったことで、高倉家と苹果は互いの事情を知り、プロジェクトMへの協力と引き換えに日記を渡す約束を交わし、晶馬と行動を共にすることとなった。しかし、苹果のプロジェクトMは、桂樹と女優・時籠ゆり(CV: 能登麻美子)の婚約で行き詰まったあげく、何者かに日記の半分を奪われてしまう。

さらに、高倉家を守りたいと願う冠葉が家族の存続に必要な大金を調達すべく執っていた独自の行動は、冠葉自身と、弟のマリオのために苹果の日記をも狙う少女・夏芽真砂子(CV: 堀江由衣)と交錯したあげく、苹果は真砂子に人質に取られた晶馬と引き換えに、真砂子に残った日記の半分を差し出してしまうことになった。

そして、日記を失い、プロジェクトMと桃果になることへの執着が消えた苹果は晶馬への想いに気付くが、プリンセスが設けたイリュージョンの場で、桃果の死の原因である16年前の事件は高倉三兄妹の両親である高倉剣山(CV: 子安武人)と千江美の所属する組織「ピングフォース(企鵝の会)」が起こしたのだという事実を晶馬から告げられてしまう。その直後にプリンセスは「闇ウサギ」に関する警告を言い残して力尽き、陽毬はまたしても息を引き取ってしまうが、謎の男性・渡瀬眞悧(CV: 小泉豊)は、冠葉に代償を要求の上で、薬で陽毬を蘇生させると共に現実世界での動きを表面化させ、陽毬に接近する。

実は、苹果から日記の半分を奪取したのは多蕗と結婚した時籠ゆりであった。亡き桃果の幼馴染であり、彼女への思慕を現在も持ち続けているゆりは、桃果を「こちらの世界に取り戻す」ために苹果の日記を手に入れようとしていた。そのため、日記の残りを巡って真砂子とゆりは度々争うこととなった。苹果は、被害者と加害者の家族の関係であることを理由に、一度は晶馬から交流を拒まれたものの、改めて晶馬を追いかけていくことを告げる。

一方、特別な存在であった桃果を高倉兄弟の両親に奪われた多蕗は、済んでしまった仕方の無い事としていた。しかし、自分の前で高倉家への遺恨を露わにしたゆりに先んじて、苹果と陽毬を拉致し、冠葉をおびき出すという行動に出る。高倉家に「罰」を与えるとして冠葉と陽毬を脅すが、ふたりの己が身や命より家族を想う姿を目の当たりにして引き下がり、皆の前から姿を消す。

お互いの絆と想いを確かめ合った高倉兄妹と苹果だったが、陽毬を想い続ける冠葉に業を煮やした真砂子が陽毬を急襲したことにより、冠葉と陽毬が高倉家とは血の繋がりがなく、高倉三兄妹は寄せ集めの偽りの家族であったことが露になる。剣山の消息を辿っていた多蕗は、剣山の名札を着けた死体を冠葉の出入りしていた廃屋で発見し、後を追ってきたゆりを庇って、ゆりの情人であった結城に刺されてしまう。そして高倉兄弟は、薬の継続使用による有効性の低下から陽毬の余命がわずかであることを眞悧から宣告される。冠葉は陽毬を救おうとするあまり、眞悧の企みに絡めとられ「企鵝の会」により深入りし、剣山と千江美の嘗ての活動を引き継ぐ計画へと動きだす。そんな冠葉と晶馬は決裂し、陽毬も冠葉を止めようと高倉家を出、高倉兄妹はバラバラになる。

陽毬は冠葉のために自らの死を受け入れようと倒れて、真砂子も命掛けで冠葉を制止するが、あくまで陽毬を救おうとする冠葉は眞悧とともに世界の破壊へと突き進む。実は16年前の地下鉄事件での主犯であり、今も呪いとして現実に顕現して、改めて世界の破壊を目論む眞悧の懼れるものは、16年前の犯行の完遂を阻んだ桃果の残した運命を乗り換えることの出来る日記と、その妹の苹果であった。ゆりは持っていた運命日記を、多蕗が一命を取り留めた後に苹果に返しており、苹果は陽毬の救命のために日記を使おうとしていた。眞悧は冠葉を差し向けて、分かれていた日記を集め、苹果の眼前で抹消してしまう。

病院に搬送された陽毬の身柄を目前で冠葉によって奪取され消沈する晶馬に、晶馬と冠葉で運命を変えるようにと桃果の声が届く。晶馬と、眞悧の去り際の言葉を聞いた苹果は、世界の破壊の準備を施した冠葉と眞悧の待ち受ける運命の列車に乗り込んだ。列車で対峙する面々。止めることの出来ない事態に成す術のない晶馬だったが、高倉家での兄妹3人での暮らしを痛みと愛おしみを以って思い辿る陽毬の言葉を聞き、兄妹で愛と罰を分け合おうと、冠葉から分け与えられたものを自身から取り出し、陽毬の手を通して冠葉に与え返す。それは10年前、冠葉と晶馬が向かい合う檻に閉じ込められ食べ物も無く放置され、2人して死に瀕した際に冠葉が晶馬に分けてくれた運命の果実、分け合った半分の林檎、「これがピングドラム」と陽毬が言う。そして苹果は、自分自身を代償にすることを覚悟した上で呪文として思い当たる言葉を叫ぶ。その呪文は、冠葉が晶馬を救ったときに言った言葉、陽毬を晶馬が救ったときに言った言葉、陽毬が友人であるダブルHの2人に、大切な言葉として伝えていたことで苹果が知った言葉「運命の果実を一緒に食べよう」であった。

運命の乗換えが始り、冠葉は「本当の光」を手に入れたと語り、陽毬の体を列車のシートに運び、砕け散りながら消えていった。苹果の身を包んだ呪いの炎は、苹果を抱きしめた晶馬に移り、苹果に愛を告げて晶馬は消えてしまう。世界の破壊が再び阻まれると、桃果は眞悧に別れを告げ、彼1人を残し、2つのペンギン帽と共にいずこかへと去っていった。運命の乗り換えが終った後の世界の列車の中には、乗客達が騒ぐ中、陽毬と苹果だけが寄り添うように倒れていた。

運命の乗り換えられた世界では、多蕗とゆりが世界に残された意味を見出し手を取り合っていた。同じ電車で同時に倒れていたことを切っ掛けに友達同士になった陽毬と苹果、健康なマリオと暮らす真砂子に高倉冠葉と晶馬の記憶は無く、彼女たちの生活には、2人は元から存在していないものとなっていた。ただ額の傷やメモ片、夢の中に縁を残すのみだった。

陽毬と苹果が共に昼食を取っていたこの世界の陽毬の小さな一軒家の前を、冠葉と晶馬の髪色と声をした2人の子供が語らいながら通り過ぎ、その後を4匹のペンギンたちが着いていき、どこかへと歩き去っていった。

レビュー・感想

"少女革命ウテナ"から12年振りの幾原監督作品。
間口の広い作品ではありません、苦手と感じる人も多いでしょう。
しかし好きな人は猛烈に好きになるアニメに違いありません。
おそらくアニメでしか、日本でしかありえなかったエキセントリックな映像美、
地に足のついた演出で語られるシリアスなドラマ、そして日曜朝の児童向け番組のようなコミカルさが
渾然一体となった作風は、他にはない独特な魅力に満ちています。
普通のアニメに飽きた方、少女アニメに抵抗のない方、そしてウテナのファンだった方は是非!見てください。
以前ここで「ウテナファンだけどつまらなさすぎる」というレビューをした者です。あの頃はまだ15話の時点で下した評価だったので、「面白い!」と仰られる皆様もいるこの場で「つまらない」と断言し、切り捨ててしまうのはあまりにも早すぎる判断だと思い、レビューを訂正しました。
最終話まで見た者の感想です。
最終話及びその前後の話は今までにない以上の盛り上がりを見せ、特に最終話の演出は素晴らしく、今まで「つまらない」と思っていた私も
わくわくして見てしまいました。ラストの終わり方はとても良かったと思います。
しかし・・シリーズ全体を通して評価をすると、やはり「成功作」とは言い難いと思います。
一番最後と、序盤のつかみは良かったと思いますが中盤の話がだらだらして無駄な展開が多すぎる。他の方も言ってらしたように、
りんごちゃんのス ...
以下、駄文、長文失礼します。
はじめに、この作品は賛否両論があり、所謂大衆向けな作品ではないという意見が大勢を占めているのではないかと思います。
恐らく、その主な原因は、多少難解な抽象表現が多く、理解できないと言われるであろうリスクを冒してまで、物語全体で詩的な世界観を貫き通している点にあると思います。
しかし、万人に受け入れられるよう、ただ単純な説明がなされ、受動的に見ていても容易に理解できるものが、必ずしも表現として優れているのでしょうか?
ストレートに表現することや、単純説明することは簡単です。
理解できないとか説明不足とか言う次元で語るのは、この作品の表現の本質が見えていないのではないかと思います。
この作品は、比喩的な表現や、現実世界と精神世界の線引きが曖昧であることからもわかるように、理解できるできな ...
ウテナの頃からそうでしたが、イクニワールドはかなり好みが分かれます
アニメをかなり知っていらっしゃるアニオタさんでも頭が痛くなるような前衛的な演出が非常に多いです
このピングドラムを観ると、良くも悪くも90年代で止まっているんだなあ、ってちょっと懐かしくなってしまいました
登場人物は常に秘密を抱え、過去、現在、夢の中と好き勝手に物語の中を駆け巡り、シリアスの中にギャグが入りカオス状態。
宮沢賢治や村上春樹、地下鉄サリン事件、色んなジャンルから影響を受けているのか、衒学的な表現も盛り込まれ、
画面の中は常に情報だらけといったところです。全くもって訳が分からない、靄がかかったはっきりしない世界観が個性的ですね。
正直今はっきりと分かっているのは、登場人物がそれぞれ定められた運命の中でもがいているということだけ
話の時 ...
正直、かなり癖の強い作品ですので合う合わないがかなり出ると思います。
よく、「理解できない」とか言われてますが、
理解できるできないの問題じゃないです。
完全に感覚の問題だと思います。
実際、私も分からないことだらけです。でもとても楽しく、夢中になって見ています。
BDまで欲しいと思ったのは久しぶりです。
かなり細かいところまで作りこまれているので、おすすめです。
ただ、とりあえず1〜3話位見て、自分に合う合わないを確かめるべきかとおもいます。
この作品は表面だけをなぞっても分けがわからない。ペンギンの寸劇や前衛的な演出ばかりが目立って物語がひどく漠然としてる印象を受ける。
しかし何度も見返してみると、実に緻密に物語が構成されていることが分かる。全てを言葉では説明してないからこそ、感じ取れるものも多い。
単純に部分的な演出だけでも十分楽しめる作品だし(ペンギンマジかわいい)、一回見たらそれっきりの巷にあふれるアニメと違ってじっくり味わえるので、そういう意味でblu-rayやらDVDやら買うのはおススメ。
あと、謎の解明が主軸にあるアニメでは無いと思うので、そこらへん期待してる人はあまり楽しめないかも。
1巻を購入したのでもちろん2巻も購入。
オーディオコメンタリーが毎回楽しみです。
今回は1巻と比べても爆笑する要素が多くてとても面白かった。
幾原監督の「メルスィー」も聞けたしwww
本編は他の方が書いている通り、2クール目に向けてのダレ場でしょうか。
このダレがあるからこそ、2クール目が生きる仕様になっていると思います。
といっても見所は満載ですよ!名曲「あなた」を歌うりんごとたぶきとかw
TV放映は佳境に突入していて非常に盛り上がっています。
最終回に向けて進んでいくにつれて、緊張感がもの凄いですw
話は変わって、幾原監督にお願いがあります!
4巻に収録される10話、7巻に収録される19話の作画についてです。
この話の作画監督はかの有名な後藤圭二さんですが、
あまりにも彼の個性が出すぎていて、キャラクターの顔の違和感が半端ないです。
後藤圭二さんは嫌いではないのですが、なんとかBD・DVD版は修正されないのでしょうか?
気になって気になってストーリーや演出に集中できません…。
再考をお願いいたしますm(__)m
衝撃の一話目〜三話目まで収録。ストーリーもクライマックスに差し掛かっている現在、観直すと脳天気なムードが懐かしくもあり、それが逆に切なくもあります。ブルーレイとしては放送時の残像処理が当然ありませんので、目玉であるイリュージョンのシークエンスも高画質で堪能できます。特典としては監督とゲストの女性キャスト二人によるコメンタリーが面白いです。まあ、雑談という感じなんですが、それがまた楽しいんです。監督の嗜好が色濃く反映されている事や、結構意外な裏話を聞くことも出来ます。特典のサントラはまだおとなしい楽曲が主です。ドラマCDはくだらないですがかなり笑えますのでおすすめ。

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