魍魎の匣

基本データ

作品名:
魍魎の匣
よみがな:
もうりょうのはこ
放送:
2008年 10月
話数:
全 13 話
制作:
マッドハウス
みんなの評価:
話題性:
4
累計平均売上:
1,563 枚/
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概要・あらすじ

中央線の人身事故というありふれたシチュエーションを発端としてストーリーが進む。

暗い性格で友達もいなかった楠本頼子(CV: 高橋美佳子)は、クラス一の秀才で美少女の柚木加菜子(CV: 戸松遥)に突然「私たちは互いが互いの生まれ変わりなんだ」と声をかけられる。始めは戸惑う頼子だったが、互いに孤独だった2人は親交を深め、2人で最終電車に乗って湖を見に行こうと約束する。しかし加菜子は中央線武蔵小金井駅のホームから何者かに突き落とされ、列車に轢かれてしまう。

たまたま勤務帰りの刑事・木場修太郎(CV: 関貴昭)がその列車に乗り合わせていた。木場は頼子と共に加奈子が運ばれた病院へ向かうが、そこへ女優・美波絹子こと加奈子の姉・柚木陽子(CV: 久川綾)と出会うことになる。「加菜子を救える可能性があるところを知っている」という姉の陽子の意志で、加菜子は謎の研究所に運ばれ、集中治療を受ける。

一方、小説家・関口巽(CV: 木内秀信)は稀代の新人小説家・久保竣公と出会う。そして雑誌記者・鳥口守彦と稀譚社社員・中禅寺敦子(CV: 桑島法子)と共に、武蔵野連続バラバラ殺人事件を追って道に迷い、とある「匣」のような建物と遭遇する。その建物こそ、加奈子が収容された研究所・美馬坂近代醫學研究所だった。

その後、厳戒態勢の中加奈子は謎の失踪を遂げ、脅迫文を陽子は受け取る。同じ頃、鳥口は「穢れ封じ御筥様」の調査を行っており、関口の紹介の下拝み屋・京極堂(CV: 平田広明)に相談を持ちかける。

バラバラ殺人と加奈子の誘拐、事件の裏に渦巻く「魍魎」とは何なのか。そして、京極堂の過去の秘密とは。

キャスト

京極堂(中禅寺秋彦) 平田広明
榎木津礼二郎 森川智之
関口巽 木内秀信
木場修太郎 関貴昭
烏口守彦 浪川大輔
楠本頼子 高橋美佳子
柚木加菜子 戸松遥
柚木陽子 久川綾
中禅寺敦子 桑島法子
楠本君枝 津田匠子
関口雪絵 本田貴子
謎の男 古谷徹
美馬坂幸四郎 田中正彦
雨宮典匡 檜山修之
増岡則之 三木眞一郎
福本巡査 うえだゆうじ
青木文蔵 諏訪部順一
笹川 小山力也
石井警部 宇垣秀成

レビュー・感想

タイトルの「モウリョウ」だの「ハコ」だの学校で習ってないでしょうという漢字に
惹かれました。
第一話と第二話には物語の大事な一つ目の出来事があります。
14.5才の女子の心理描写をアニメに出来てしまうのには驚きでした。
主人公が誰なのかわからず、展開が気になるばかりで仕方なく原作を読んでしまいました。
ごめんなさい。
原作を読んで、これがアニメで伝わるの?と思いましたが、独特の空気の感じられるアニメになっていると思います。
電車の中で「ハコ」を抱えている人がいたら、ちょっと怖いやら悲しいやら羨ましいやら。
難解な京極ワールドが、
ここに美しくも分かりやすく完結した!!
と、云いたいのだが‥、
実際、原作を未読の方には、
この独特の世界観や、
関口の壊れっぷりが
異様に映るかもしれない。かな?
まあ、でも、十分及第点と云って良いんじゃないかなあ。
私はおすすめします。
京極先生の作品は「言葉」にその核があるだけに映像には相性が悪いのではないかと正直、既に実写化されている映画作品を見て思っていました。しかし、現在(12/5時点)9話まで放映された当作品を見て考えを改めさせられました。主要人物の視点を切り替えていくことで、主観から見える世界というもの、人の狂気、闇を垣間見せてくれる。アヴァンは関口、そして各話・シーン毎に視点が変わる。1巻の場合はそれが頼子視点がメインとなる。キャラ造形が美麗すぎるのではないかという批判もありうるのかもしれないが、それは主観込みということを考えると不思議ではない。
また最高の見せ場たる京極堂の薀蓄も過不足なくどころか2話続けてひたすら書斎で炸裂させるという通常のアニメにはあるまじき展開もあり、未だ未見の京極ファンも満足すること疑いなし。そして逆にアニメから京極作品に触れ、あまりの情報量に唖然としたという方は、何度も見返すと同時に是非とも分厚い書籍にも躊躇せず挑んでほしい。
京極夏彦氏が原作となった映像作品はいくつかありますが
その中でもアニメ『魍魎の匣』は最高の質といえるのではないでしょうか。
原作の膨大な文章を殺さずに拾い上げているあたり
脚本や構成がきちんと練りこまれているのがわかります。
(映画等では時間上の都合からか「ここは削っちゃ駄目だろう」というところまで
削られていて、残念だった覚えがあります。京極堂の長口上とか)
物語は原作に忠実に進んでゆくのですが、映像ならではの表現をしているので原作既読でもすごく楽しめます。
キャラクターデザインについてが賛否両論あるかもしれませんが
それに拒否感を示して見ないのでは本当にもったいないと思います。
放送当時は「京極作品にCLAMPのキャラデザ?」とあまりのアニメ臭に加え、
原作との差異ばかりを気にして腰が引けていたものの、
何年か経ってじっくり見返したら、実によくできた作品だったことに気づいた。
あの異様なまでに長い原作をよく13話にまとめたと、正直感心している。
妖怪シリーズの肝である京極堂の蘊蓄は、ともすれば冗漫な説明シーンに陥ってしまうところを、
粋な演出とベテラン声優陣の巧みな演技で視聴者を惹き付けることに成功している。
カットすべき場所は潔く切り捨て、見せ場や名台詞のシーンは最大限に生かした構成は素晴らしい。
京極堂のあの台詞「この世には不思議なことなどなにもないのだよ」が出てきた時には、
思わず痺れてしまった。
見所は多いが、映像になって一番良かったのは、加菜子と頼子の夜の散歩シーン。
神秘的でコケティッシュな加菜子の性格がよく表されていて、
少女達の逢瀬が一層魅惑的なものに仕上がっている。
加菜子役の戸松遥は、まだデビューして一年も経っていない頃だろうに、
その演技の質の高さには、ひたすら脱帽。
扱いづらい原作をうまいこと映像として昇華したしたこの作品。
願わくは、またこのスタッフ陣で他の妖怪シリーズをアニメ化してほしいものである。
先にみなさま当シリーズのファンたるにふさわしい薀蓄でもってレビューされていますから今さらここで恥をかくのも何ですので(笑)やや視点をかえてレビューさせていただきます。
アニメの放映は終わりましたが、全編ご覧になった方々、京極堂が居る座敷の座卓、さてあれは長方形なのでしょうか、正方形なのでしょうか??
仮に長方形だとして長辺に座していたのは御亀様でしょうか、京極堂でしょうか??
それともこれも演出のひとつなのでしょうか?
はたまたどうでもいいこと?
マッドさんのこの「背景と人物のアンバランスさ」がかねてより自分は気になっており、結局この作品でもそれが現れてしまっている(と思っている)ことが★4つの理由です。
(とは言うもののDVDは全巻購入するつもりですが‥(笑))駄文、失礼いたしました!
原作+平田さんファンなので買いました。作画も美しく見ごたえありです。
京極堂のなが〜いセリフ大変だっただろうなと思ってたらやっぱり大変だったらしいです。
特典映像の中で平田さんが仰ってました。
ただ、原作を読んでいないとちょっと理解しにくい処があるやも。
折角?なので原作を読むのもおすすめします。
一番驚いたのは刑事の青木さんがえらいイイ男だったこと。
なんかこけしみたいな男と原作に書かれてたのにえ!?って言うほどイイ男でした、一見の価値アリです。
京極夏彦デビュー初版ノベルから読んでいたが、長い間それらの作品達の映像化を期待していた。随分経って映画化された実写版を見たが、やはり“縛りのないアニメーション”でこそ、原作が纏っている全編に漂う妖しさと、ピンと張り詰めながらも沈みこんでいる仄暗い世界に落ちていく魔力が発揮されるものと思っていた。それはアニメ・巷説百物語が放送・DVDとなってからますます強まった。京極夏彦の作品には、“これでもか!!”というほどの不思議な出来事が次々と混ざり合い絡みあっていて、読者や見る者は、その迷路のようなカオスの中に引き摺り込まれて感覚が麻痺し、どんどん目先が暗くなっていく。今回、この作品がアニメ化されたことはとても嬉しく、地元TV局では放送がないのでDVDが届くのが楽しみだ。“ふんっ!! CLAMPとマッドハウスのコラボによる待望のアニメ化だって?? ねぇ君、この世に不思議なことなど何もないのだよ、関口君……”

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